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「分離派100年研究会」のシンポジウムが2018年11月3日(土)13:30より東京大学・工学部1号館15号講義室において開催されます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。今回のテーマは以下に掲げました主旨の通りです。従来から大雑把に「構造派」vs「意匠派」の対立として語られた部分について、当時の建築教育の実態を精査しつつ改めて再考するという、興味深い内容となっております。
●「分離派登場の背景に見る建築教育と建築構造」
分離派建築会(1920年 東京帝国大学卒業・結成)を、日本の近代建築におけるモダンデザインの鼻祖として位置づけ、彼らの活動全体を明らかにすることが、本連続シンポジウムの目的である。今回は、彼らの活動の基盤を作り上げた東京帝国大学の建築教育や、当時の建築技術および社会的な側面から、分離派建築会誕生の背景に迫る。
従来の研究では、彼らが学生時代を過ごしたこの時期、東京帝国大学の建築学科で意匠系科目と構造系科目の選択制が敷かれていたことに着目し、分離派建築会のメンバーを意匠派の側に位置付け、構造派との対立関係のなかで、彼らの活動のモチベーションや先進性が論じられてきた。
だが、この時代をこれほど単純な二項対立によって捉え、分離派をただ「意匠派」という括りで理解して良いのだろうか?今回のシンポジウムでは、東京帝国大学における建築教育の詳細を明らかにすると同時に、当時の教授陣が取り組んでいた建築にまつわる問題を見ていくことで、分離派誕生の背景を再考してみたい。
●各論発表
1.分離派誕生の背景としての東京帝国大学:趣旨説明に代えて(加藤耕一)
2.東京帝国大学における建築教育の再読(角田真弓)
3.「構造」的側面と職能の問題(宮谷慶一)
4.我国鉄筋コンクリート建築黎明期の諸問題(堀勇良)
※内田ゴシックの詳細図(工学部2号館/安田講堂)(常松祐介)の展示があります。
詳細についてはトップページのバナーをクリックして頂くとポスターが表示されますのでご参照ください。
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