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2、今の日本列島の地殻変動と活断層

 投稿者:河本  投稿日:2016年 4月27日(水)12時07分26秒
編集済
   過去の地殻変動の結果は、地質帯の配列などの地質構造に残っています。しかし過去の地殻変動がつくった地形は、侵食や埋積で失われていきます。山地は隆起速度が侵食速度を上回っている場所です。平野や盆地は沈降している場所が洪水などで埋まってつくられていきます。今の日本列島の山地の隆起の始まりや平野の沈降の始まりは、地域差がありますが、おおよそ250万年前ごろからなので、現在の地殻変動の始まりはそのころと考えられます。たまたま地質年代区分の第四紀(258万年~現在)と重なっています。

 日本列島の地殻に生じている断層の場合、断層のずれ動きは、地殻に生じているバネを曲げたような変形が増していき、その変形が岩盤が耐えられる限度を超えた時に一気に生じます。断層のずれ動きにより、バネのような変形が少し戻って断層を動かそうとする力が弱くなり、断層の深部は固着します。再び地殻の変形が大きくなっていき、限度を超えると再び断層のずれが生じます。その間隔は断層ごとに異なりますが、大きなずれ動きは数百年~数万年おきと考えられています。このように断層のずれ動きは断続的ですが、同じ地殻変動の期間内なら同じ方向にくりかえしずれ動きます。

 なお太平洋プレートやフィリピン海プレートと日本列島側の大陸プレートとの境界の断層は、100年~200おきに大きな地震をくりかえしています。さらに最大規模の地震を1000年おきに起こしていることを2011年に体験しました。

 最近の時代にずれ動きをくりかえし、近い将来にも動いて地震を発生する断層を「活断層」と言います。「最近の時代」とは言外に「今の日本列島の地殻変動が始まって以降」という意味が含まれているはずです。最近の時代にくりかえしずれ動いてきた断層ならば、近い将来に必ずまたずれ動くわけですから、後半の「地震を起こす断層」の部分は蛇足だと私は思います。

 ではいつから「最近の時代」と考えるべきでしょうか。
 大ざっぱに活断層をリストアップした19991年発行の『新編日本の活断層』というカタログでは、おおむね200万年前をめやすにしています。案外大ざっぱの方が見落としが少ないという印象を私は持っています。
 一方、250万年前以降でも地域によっては地殻変動のようすに変化が見られます。そこで都市圏活断層図などでは数10万年、原発敷地の断層が活断層かどうか判定する基準としては、第四紀後期の始まり(約12万5000年)以降を「最近の時代」としています。
 
 

1、過去の地殻変動で生じた断層と、現在の地殻変動で生じた断層を区別する

 投稿者:河本  投稿日:2016年 4月25日(月)16時02分55秒
   日本列島は数億年かけてアジア大陸の東縁でつくられてきました。アジア大陸の下に沈み込む海洋プレートの移動方向の変化などで、陸側の地殻にかかる力の向きや大きさも変わっていきます。その結果、山地の上昇や平野の沈降などの地殻変動も変化します。2000万年前~1500万年前には日本列島が大陸から離れる変動も生じています。数百万年で地殻変動のようすは変わっていきます。数億年÷数百万年=100。私たちが今見ている日本列島は、この多くの異なる地殻変動の積み重ねの結果です。この時間スケールの理解が必要と思います。

 断層は、地下を含めた3次元の立体的に見れば「断層面」という平面です。断層面は、もし古傷が無ければ岩盤を押す力が最大になっている方向に対して30°~45°ていど斜交する向きに生じます。
 一方、日本列島の地殻には、過去の地殻変動でできた断層面が無数にあります。昔の断層面(古傷)が、今かかっている力で動ける位置にあると、その古傷の再活動が生じます。ただし断層面を境に両側の岩盤がずれ動く向きについては、もとの断層面が誕生したときとは異なることもあります。今かかっている力で動ける古傷が無い時には新しい断層ができます。これは過去のそれぞれの地殻変動の時代についても言えます。
 このようにして、日本列島の地殻にはいろいろな時代にできた断層(古傷)があるし、昔にできた断層も、再活動が生じたり、活動を停止したり、また再活動を生じたりといったことをくりかえし、それぞれの再活動期ごとにずれる向きが変わったこともあるわけです。
 

熊本地震

 投稿者:河本  投稿日:2016年 4月25日(月)16時01分5秒
   たくさんのご質問やお問い合わせをいただいています。私も歴史地震や九州の中央構造線の推定位置を調べ直したりし、どのように整理して発信したら良いのか考えていました。
 アンモナイトのステッキヘッドさんは何度も観察会にみえられているし、戸嶋さんは糸魚川‐静岡構造線の露頭の保全に尽力されておられます。表面的な答えではなく、深いところまでいっしょに考えたいと思います。いろいろな学者がいろいろな見方から解説しています。視点(たとえば時空間のスケール)が変われば見え方も変わります。
 そこで視点ごとに別タイトルで投稿します。お読みになった方が、ご自分なりの答えにたどりつくヒントになることを願っています。
 

リニアに対して一言言上!

 投稿者:戸嶋 清房  投稿日:2016年 4月21日(木)22時10分6秒
  過日に発生した熊本地震で、新幹線が脱線してしまいました。地震をキャッチしたら自動停止するシステムにはなっていましたが、震源が至近距離の場合はP波とS波の時間差が殆ど無く、いきなり本揺れに見舞われるために役に立たなかったようです。奇しくも、新幹線の弱点を露呈してしまいました。リニアの路線には地震危険地帯が沢山あります。それに、殆どがトンネルです。もし、至近距離で巨大地震が発生したら、時速500キロで走る車両は無傷でいられるでしょうか?おまけに外に避難してもトンネルです。そう考えると、怖くて利用する気にはなれません。  

熊本地震について

 投稿者:戸嶋 清房  投稿日:2016年 4月21日(木)19時01分54秒
  過日に発生した熊本地方の地震、痛々しい映像には心が痛みます。数十キロにわたって断層がズレ動いたとのことですが、『右横ズレ』と言っていました。位置的には四国の佐田岬半島の延長線上ですから、中央構造線に沿っていると判断されます。しかし、個人的には中央構造線の活動はもともと『左横ズレ』と認識していましたので、今回の『右横ズレ』は逆になってしまいます。もう遥か昔の大地の動きは継承していないのでしょうか?何方か御教授いただければと思います。宜しくお願いします。  

熊本地震

 投稿者:アンモナイトのステッキヘッド  投稿日:2016年 4月17日(日)22時59分21秒
  先日の熊本地震は横ずれ断層でした。これは中央構造線ですか?よろしくお願いします。   

RE、リニアの影響に関して

 投稿者:河本  投稿日:2016年 2月12日(金)16時00分25秒
編集済
   まず博物館の立場は、工事関係者にも、リニア新幹線に懐疑的な方にも、分け隔てなく地質・地形などに関する情報を、分かる限り提供いたします。

 工事に関しては、青木の中央構造線付近の坑口から三波川変成岩と蛇紋岩の中を小渋川渡河点に向かって掘る工区の出水事故を心配しています。この区間は現在活動中の地すべり地帯です。そのため中央構造線を横断する部分では地表に出さず、青木川の下をくぐるルートにしたのではないかと憶測します。もし地すべり地帯でルートが地表に出れば、地面ごと動いてしまうでしょうから。主稜線部分の土かぶり1400mと最急4%勾配と最急曲線半径8000mという制約から、青木川河床からトンネルまでの深さが40m未満にならざるを得ないにもかかわらずです。
 青木川の下をくぐるため、青木川沿いの坑口(完成後は非常口)からの作業トンネルは本トンネルの位置まで下り勾配になり、そこから本トンネルを東へ向かって上り勾配で掘削していくことになります。その部分は結晶片岩と蛇紋岩・緑色岩からなり、地表は活動中の地すべり地帯です。地表では地すべり対策事業が行われていますが、よく異常出水が生じています。坑口からずっと上り勾配で掘って来るなら自然排水ができますが、ここでは坑口からいったん下り勾配で掘り始めるので、常にポンプで強制排水し続けなければなりません。大鹿ではよく送電線への落雷や着雪、倒木で停電するのです。大量の異常出水時に完全な排水ができないと最先端の掘削現場に至るルートは水没してしまいます。にもかかわらず、この工区では先進導坑の掘削も省略されていました。工事現場の安全を考えれば、慎重さに欠ける計画と思います。工事の犠牲者が出ないことを望みます。

 私個人としては、リニア新幹線は建設すべきではないと考えています。まず地球上でも最も激しい変動帯に含まれる日本列島は、1万年に1回や1000年に1回に繰り返される変動が、明日起きるかもしれない場所です。たとえば日本列島のライフラインは、必ず多数の活断層を横断せねばなりません。そのような場所の地表を時速500kmで走るなど危険すぎます。まだ地球は有限であり、目を世界に転じたとき、電力や資源をこのようなものに浪費すべきでない。さらに日本人の精神が、大地への尊敬を失い人間の分を超えてしまった姿と思います。ゆっくりさの中に豊かさがある。不便さには便利さと同じ重さの価値があることに気づいてほしいと思います。

 個人としてはそのように思いますが、博物館としては推進も反対も、どとらの立場もとりません。

 博物館にとっては、建物のすぐ前の堤防が残土運搬ルートになる可能性があります。
 大鹿村の4か所の掘削口からの残土は、最盛期には1日あたり10トン積みダンプカーのべ1700台にもなります。現在の国道152号は大河原市場から文満地区の中心部や保育園の前を通っており、村としては大河原市場から文満地区内では、残土運搬の迂回ルートを求めています。小渋川右岸側の堤防上に道を作るルートでは小学校と老人福祉施設の脇を通ります。小渋川左岸側の堤防を利用すると小渋川と青木川を3本の仮橋で渡り、博物館とろくべん館の前を通ることになりますが、村民生活への影響は最も少なくなるので、村としてはそのルートを求めています。

 いまだに残土の搬出先も、小渋ダム沿いの道路の拡幅も、大河原の搬出ルートも決定しておらず、それ以前に残土の仮置きをしながらの着工というのは順序がちがいます。これはリニア新幹線への賛否にかかわらず、大鹿村民としては受け入れがたいことです。これらがすべて整ってから着工ということでなければ、大鹿村民のJR東海への信頼は得られないでしょう。受注した工事業者にも、その誠意を求めたいと思います。

 私のつれあいは村議会議員です。リニアそのものへの賛否は別にして、大鹿村民への影響をできるだけ軽減するための村リニア対策委員会の副委員長でもあります。彼女のブログをごらんください。(川口さまはすでにご存じですが)
http://blog.goo.ne.jp/akimtl1984/c/d3418d580169681db32eaf582eb48311






  
 

リニアの影響に関して

 投稿者:川口正満  投稿日:2016年 2月11日(木)16時02分19秒
  初めてHPを拝見して、詳しい情報に感心しました。
ぜひ、近年のリニアに関連する情報や調査活動についても発信をお願い致します。
山梨県富士川町議 川口正満

http://fujikawagiinrepo.seesaa.net/

 

釜無川沿いの地質について

 投稿者:戸嶋 清房  投稿日:2016年 1月24日(日)18時09分56秒
  河本様、御教授大変有難うございました。
この冬、雪が少なかったので釜無川沿いの林道を横岳直下の終点まで往復しました。
仏像構造線に沿っているため、岩が非常に脆くなっているのが確認できました。
この林道とは別に、花場から釜無川に沿っている林道があるのですが、そこそこの標高があります。
高い位置からこの谷を見ると、谷の深さもさりながら仏像構造線の方向を見定めることが出来ます。
先は歌宿の唐沢露頭につながっているんですね。
この釜無川の富士見側は秩父帯で石灰岩が連続していて、戸台川の幕岩へと繋がっています。
身体の動くうちに、釜無山、白岩岳、横岳と尾根伝いを歩いてみたいと思っています。
今度、釜無川沿いを歩くときは『仏像構造線の露頭』を意識して観察したいと思います。
素人が露頭を識別するイロハがありましたら、是非御教授をお願いします。
 

釜無川の流れの向きの訂正

 投稿者:河本  投稿日:2016年 1月22日(金)10時01分44秒
編集済
  「先能地区では、北西方向へ流れる釜無川が南西方向へ向きを変える直前」は誤り。「仏像構造線に沿って北東方向へ流れ下る釜無川が、糸魚川‐静岡構造線に沿って南東方向へ向きを変える直前」の誤りでした。訂正します。

 また「南東から北西方向に流れている釜無川上流の左岸側には大規模な石灰岩の岩体が露出して採掘されています。南東から北西方向に流れている釜無川上流は、ほぼ仏像構造線を侵食して流れていると思います。」は「北西から南東方向に流れ下っている釜無川」の誤りでした。

 よく読み返さずに投稿してしまいました。
 

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